深堀り!ベトナム経済情勢「ベトナムは2050年に世界GDPランキングで20位以内に入れるか?」

こんにちは!でんちゅうです。今日はベトナムの経済のお話を書きます。

その発端はこちらのニュース。



日経新聞の2019年12月のニュースなのですが、ベトナムのGDPが実は20%高い事がわかりました。という話です。

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【ハノイ=大西智也】ベトナムの統計総局は13日、2010~17年の国内総生産(GDP)統計を再集計した結果、GDPの規模が従来の統計に比べて平均で25%大きくなると発表した。企業活動の捕捉対象を広げるなどして統計を改善した。1人当たりGDPでは約3000ドルになり、フィリピンと同規模になる。

17年のGDPは従来の統計を26%上回り、2760億ドル(29兆8000億円)になった。10~17年の伸び率も平均で年0.3ポイントずつ高まる。18年以降についても再計算を進めており、上方修正される見通しだ。

ベトナムに初進出したユニクロの開店前には1000人の行列ができた(6日、ホーチミン市)
統計の精度向上は新興国共通の課題だが、社会主義国のベトナムの場合、市場経済への移行が遅れ、企業の実態把握も後手に回っていた。国際通貨基金(IMF)などの国際機関の協力を得て統計を改善し、再計算した結果、投資や最終消費などが大幅に膨らんだ。

17年時点の新たなGDPは2760億ドル。フィリピンの同3140億ドルとの差が縮小した。1人当たりのGDPでみると両国とも3000ドル弱でほぼ同水準になった。

1人当たりのGDPが3000ドルを超えると、人々の自動車や家電、家具などの購入意欲が急速に高まるといわれる。修正後の統計ではじくと、ベトナムの1人当たりのGDPは足元で3000ドルを超えた可能性が高い。内需拡大に弾みがつくシナリオも描ける。
ベトナムGDP、2割強拡大 統計改善し再集計 2010~17年 1人当たりでは3000ドル規模に


上記は日経新聞から抜粋した記事の一部なのですが、要するにベトナムは社会主義国で1986年にドイモイ経済が宣言されるまでは完全に企業は国有企業。自由競争はなかったのですが、それ以降経済の方向性を一新して民営化を進めたり社会主義でありながらも経済の自由化を認めてきたわけなのですが、社会経済の急速な変化に統計が追いついてなくって実際のGDPは全然違いました。という話かとでんちゅうは解釈しています。

意外に発展してる・・・!

僕もそうだったのですが、日本からベトナムにはじめて来た人が抱く印象です。大気汚染や交通渋滞などと言った東南アジア諸国にあるあるの諸問題はあるものの、確かに街並みはどんどん開発されてハノイ市やホーチミン市には高層建築物が次々に建設されています(先日も新規で17案件の高層ビルの認可がハノイ市で降りたというニュースがありました)。

そして、電気やネットワーク・インフラも割としっかりしていて、都市部では4Gネットワークをバリバリキャッチできますし、街中至るところにWi-Fiスポットが存在しています。電気に関してはここ5年ほどでかなり安定した印象です。僕がはじめてベトナムに来た時には夏場は月に2回くらいは停電があったのですが、ここ2年間ほどは停電ほとんど経験してません。数分の停電が1回か2回かくらいです。確実に電力インフラは強化されました。

都市部のベトナム人の購買力も高い

そして、国民の購買力。これは現地にいるとよくわかるのですが、日本人が思う以上に高いです。新卒の若者、いや大学生でもスマホは当然持ってますし社会人ならiPhoneやギャラクシーの最新機種など高価格の端末を保有していることも珍しくありません(むしろ僕のiPhone7なんかより新しい端末持ってる人、割とよくみかけますよ)。そして、車と家。道路がバイクだけで覆われていたのは昔の話。現在はハノイ市の中心部などでは道路の半分くらいは車が走っています。マツダやHYUNDAIのSUVなど、下手したら500万円以上するんじゃ・・・っていう車種も珍しくありません。

それもそのはず。新車販売台数は前年比13.6%も伸びており、今年の1月〜11月までで約30万台が売れました。

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という感じでベトナムの勢いってのはすさまじく。住んでいるとGDPが実は2割低かったですって言われても、全然ありえるな。という印象でしかなかったです。もしも最新の集計が正しければ年間のGDPは約30張円という事になりますね。まあ、それでも日本の10分の1以下なのですが。では、今後のGDPはどうなっていくのでしょうか?

ベトナムのGDPは現状の予測値で50年に世界24位

落合陽一さんが先日出した著書「2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望」にIMFのデータをきれいに纏めた予測表があったので、使わせてもらいます。

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ベトナムは2030年のIMF予測でGDP6240億ドル(約68兆円)、2050年で2兆2800億ドル(約249兆円)です。2050年の時点でベトナムは世界24位のGDPになるわけですが、今回の日経の情報が正しいとしてこれを2割り増しにしたら、2兆7360億ドル(約298兆円)に上方修正されます。これはスペインのGDPより大きく、世界20位の規模となります。

ベトナム移住者の贔屓目もあるかもしれませんが、これはあながちありえない話ではないかもしれないなー。と思う今日このごろです。2050年には僕も60代なので第一線では働いてないとは思いますが(思いたいですがw)我々の息子世代以降は恩恵を受けられるかもしれないですね。

ちなみに、最後に脱線しますが、落合陽一さんの著書を読んでいたらインド、アフリカはこれからめちゃくちゃ面白くなりそうです。世界最大の人口はアフリカ大陸に集結しており、経済規模もGDPベースでトップ30にアフリカの国々が増えていきます。ナイジェリアとか一度足を運んでみたいなと思いました。

ということで今日はこんな感じで〜!また次回おたのしみに★

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