ビットコインが平均移動線200日のラインを大きく上回って推移しており、ここ2日ほどは強い上昇が見られるため、明日以降でトレンド転換、ビットコインが100万円に再びタッチできるかに注目が集まりそうです。
調整とネガティブニュースで暴落したビットコイン
ビットコインは2017年12月に240万円の過去最高値を付けてから調整トレンドに入りました。12月22日ごろにはビットコインだけではなく、他の通貨も一緒に大幅下落をして「ビットコインに引きずられ続けるアルトコイン、仮想通貨市場全体」というイメージを強めました。
しかし、12月末から1月上旬にかけては強い反発があり、ビットコインは一時200万円台に戻しそうな勢いを見せました(1月4日)他の仮想通貨もビットコインの強い反発に引っ張られるかたちで値段を上げ、12月にはじめて200円を突破していたリップルはこのタイミングで過去最高値となる400円台を記録しました。このままトレンド反転なるかと思いきや、その後ふたたび大暴落があり、その後は1ヶ月ほど下落トレンドとなりました。
下落トレンドの原因は
ビットコインをはじめとするアルトコインなどの仮想通貨の下落トレンドの要因は複数ありますが、大きくは下記の事項です。
・ビットコインの価格調整
→ビットコインは短期間に値段を上げすぎました。11月に過去最高の100万円台を付けその後すぐ12月に240万円です。急激な上昇には大きな調整が必ずついてきます。上げ続ける相場はないのです。1月はその反動調整が来たというのは自然な話です。
・取引所のネガティブニュース
コインチェックで580億円相当のNEMがハッカーにより盗難にあい、実質的に取引停止に陥る自体や倒産の危機・訴訟などの噂が流れ市場がネガティブな心理を抱きました。1月の大幅調整のあと、コインチェック事件が起き、ここからさらに暴落をすることになったのです。ビットコインは60万円。リップルは一時60円程度まで値下がりしました。
・テザー疑惑
Bitfinexと経営主体を同じにする、テザー社が発行する仮想通貨「テザー」に疑惑の目が向けられました。テザーとはUSドルの価格と同じ水準で取り引きできることを売りにしている仮想通貨です。その担保としてテザー社が発行しているテザー(単位USTD)と同じだけの米ドルを有しているという話だったのですが、「実はテザー社は売ったお金で得た利益でビットコインを購入していたのではないか?」という嫌疑がかけられたのです。もしそれが本当だとすると、ビットコインが12月に値上がりしたのはテザー社が演出した価格操作であった可能性や、本来の話と違い、担保がないのではないか?という疑惑がかけられました。これによりビットコインの価格は下がったという見方があります。
上記の3要因で大きく下げたビットコインですが、上述したとおり、上げ続ける相場がないのであれば、逆もしかり。下げ続ける相場もありません。どこかで反転します。その基準になるのが「200日平均移動線」ロングスパンでのトレンドを見極めるのに使える指標なのですが、ここ数日のチャートに200日線を当てはめると大きく上回ってさらにその上を目指そうとしているようです。そのため、近いうちにビットコイン調整終了。反転トレンドが来るのでは?と言われているというのが現在のビットコインまわりの市況です。
今後の仮想通貨はどうなる?
気になるのは今後の仮想通貨市場でしょう。しばらくはまだまだ新規のお金が入ってくる要素が多くあるため市場は拡大すると思います。取引所は「ビットコインを買うならどこの取引所がいいの?」仮想通貨投資歴4年のでんちゅうがおすすめする取引所過去記事で紹介しているのでこれから参入する人は参考にしてみてください。
が。しかし、2018年は「本当に価値がある仮想通貨しか生き残れない」と言われているのに僕は完全に同意しています。無価値になる仮想通貨も出てくる可能性があります。そのため、以前のようになんとなくで仮想通貨を購入するのは避けたほうが良いでしょう。時価総額20位以内くらいの通貨は安全だと思いますが、新しいICOやその他の仮想通貨を買う場合はかなり入念に調査をした上で買った方がいいです。
そして、2018年はビットコインが主導する仮想通貨相場に変化が訪れると思います。それはイーサリアムなのか、リップルなのか今はまだわかりませんが、ビットコインに変わる象徴的なアルトコインが決定的になって、今のようにビットコインの価格が下落したら全部の仮想通貨が下落するという相場の状況はなくなると思います。すでにビットコインは実社会に実装するには少々大きすぎる象になってしまいました。このまま仮想通貨の象徴としてビットコインは残るとは思いますがどこかでビットコインバブルの終焉は訪れるはずです。
しかし、ビットコインバブルの終焉は仮想通貨の終焉ではなく、はじまりです。今後はどれだけ現実の世界に仮想通貨が実装されていくかに焦点が移っていきそうな気がします。