【法改正】ベトナム人実習生の闇を解決できるか?

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ベトナム人実習生の問題は日本でも取りざたされていると思うので知っている人は多いかと思います。

彼の収入は、研修1年目には基本給9万3,000円程度で、そこから税金、保険料、「家賃」2万5,000円を引かれると、手取りは6万5,000円だけだった。この手取りから食費などを出すと残ったのは月に3~4万円だけになる。

2年目、3年目は基本給が11万8,000円ほどで、保険料、税金、「家賃」を引くと、手取りは9万5,000円程度になった。そこから食費などの生活費を払うと、残るのは5万円程度である。

クイーさんは、基本的に自炊し、昼食も自分たちでお弁当をつくって職場に持って行くなどして支出を切り詰めていたが、手元には思ったほどのお金が残らなかった。

ベトナム人留学生はなぜ技能実習生を調査したのか(3)搾取にさらされた労働と技能習得の「不可能性」

上記はベトナム人留学生の論文の内容でYahoo!ニュースにもなった記事なのですが、ベトナム人実習生はかなりの低賃金で働かされています。企業からしてみたら安い労働力としかみなされてないことは明白です。

さらに悪い事に、ベトナムで実習生を集めている会社は送り出し期間と呼ばれたりしているのですが、このような業者は実習生自身からも多額の紹介料を受け取っています。100万円を受け取って日本の仕事を紹介している会社もあるくらいです。馬鹿げているでしょう。

実習生から紹介料を受取り、紹介先から紹介料を受取り、1人につき200万円近い利益が出るケースもあります。それを数千人単位で毎年日本へ送っているわけですから業者は何十億円という莫大な利益を得ているのです。ローカルの送り出し期間の営業なんかも数千万する外車に乗ったりしているケースがよくあります。

確実にバランスが悪い。

さらに悪い事に実習生は日本でお金を稼いでベトナムへ送れることを期待して100万円でも親戚から集めて払ったりしているわけですが、これが回収できないどころか苦しい労働環境が待っているわけです。救いようがないでしょう。

まさにベトナム人実習生制度ってやつは現代社会の人身売買にほかなりません。

今年の11月から法改正が入ります。実習生本人に業者へいくらお金を支払ったのかを日本の入国管理局に提出させる義務が課されます。これで法外な紹介料なんかを取られないで済むベトナム人がいなくなることを期待します。

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