海外転職って全くイメージがつかない人がほとんどだと思う。漠然と海外へ行きたいと考えている人でもある程度明確に海外就職を検討している人でも海外転職後のキャリアプランについてはなかなかイメージできないもの。
特に心配になってしまうのが、「もしも海外で働き始めたあと職場や仕事に問題があり会社を辞めてしまったらどうなるのか?」それは死活問題だけれど、その辺を明確化している情報はあまりない気がする。
僕は先日の記事で自分自身の転職の話を書いたんだけれど、一般論的にこの話を文章化してみることにした。そうすることで少しでも海外就職(東南アジア就職)への判断材料にしてもらえればうれしい。
掘り下げる前に何点か留意していただきたいことがある、まずこれはあくまでベトナムで働いている僕からみた話。なので、他の東南アジアの国や欧米ではまったく違う可能性がある。そしてタイトルにもあるようにこの話は20代後半以降にフォーカスして書いていく。20代前半や40代以降くらいの世代の話になると正直ちょっとわからないからだ。
転職ってできるの?
海外転職したあと、なんらかの理由で転職したくなってしまったとき、果たして転職できるのか。答えは「できる」。実は海外でも日系企業がある土地である限りは大体日本人の採用ニーズがあるのだ。日本人の良くも悪くもある点で日本人と働きたいという感情が強いのは国外でも案外変わらなかったりする。なので、「マネージャーは日本人で日本本社と意思疎通ができる人」っていう条件がついている求人は驚くほど多い。本社の人間は外国人とのコミュニケーションにビビっている。名だたる大企業から中小ベンチャーまでこの傾向。
なので、海外にも日本人の採用を仲介する転職エージェントがいて大抵、日本語ができる外国人か日本人が常駐してサポートしてくれる。なので転職活動はかなり転職者にとっていい環境である場合が多い。一旦日本に帰って海外事業の担当者を募集している会社に面接に行く必要はない。
日本より転職しやすい場合もある
そして案外みんなは知らないのだが、一定の条件さえ満たしてしまえば実は日本よりも転職しやすい場合があるのだ。どうしてかというと、海外での日本人の採用はかなり難易度が高いからだ。中途採用者で海外の支社にいきなり出向っていうのは日本在住の求職者は嫌がる。ある程度、海外支社の情報を知っている社内の人間ですら嫌がることが多い。日本人は未知の領域への挑戦を嫌がる傾向にある。なので、海外にすでにいて、仕事ができる状態にあるだけでアドバンテージになる。
一例をあげると知り合いでシステムエンジニアをやっていた人がいる。30代後半の彼はマネージメント経験もなく、エンジニアとしてのスキルもそこまで高くなかった。しかしベトナムで転職したところ、1ヶ月以内に求人情報が多数きて転職先が決まってしまった。しかも待遇は日本で転職するよりも良かったらしい本人も「こんなに給料があがっていいのか」というくらいだった。
彼のようにITエンジニアとしてのスキルがあるなどの専門性があればより転職はしやすくなる。こう考えると海外転職するときのリスク意識が少しやわらぐのではないだろうか。失敗したとしても借金を背負うわけでもないし、転職先も可能性は充分にある。最悪日本に帰れば死ぬことはないんだから、海外転職をしたい人はどんどん出てくればいいと僕はいつも考えている。