こんにちはでんちゅうです!
日本に住んで、日本で育って、日本で社会人になってビジネスをしているとわからなくなってしまうんですが、海外で仕事(まあ、特に東南アジアだからかも)しているとわかるんです。日本には異常な常識あります。今日はそんな「常識」という名の意味分かんない風習についてまとめていきたいと思います。
1.時間には1分1秒も遅れるな!
こんなん、当たり前じゃん、と思いますよね。で、紹介したいこんなニュースがあります。
12日午前8時ごろ、東京都足立区のJR常磐線の綾瀬駅で、乗客がホームから転落した。駅の警備員が非常ボタンを押し、取手発明治神宮前行き上り普通列車(10両)が綾瀬駅の手前300メートル付近で停車した。その後、停車中の列車に乗っていた男性が線路上に降り、列車の運転手から連絡を受けた綾瀬駅員が男性を保護した。
警視庁やJR東日本によると、男性は40代で亀有駅から乗車。列車が停車したところ、「会社の大事な会議に遅れてはならない」と言って、自力で列車の窓を開けて線路上に降り、綾瀬駅に向かって歩き始めたという。http://www.sankei.com/smp/affairs/news/160112/afr1601120009-s.html
僕は時間が重要ではない。と言っているわけではありません。「Time is money」という言葉があるように人類に唯一平等に与えられているものは生きる時間(=寿命)ですから、どれだけ同じ時間を濃くするか、は人類の重要な命題でしょう。
でも、日本の時間厳守の徹底っぷりは異常なんです。このニュースの男性は会社の会議に”絶対”遅れてはいけないから電車を停めてます。遅れて他人に迷惑をかけるくらいなら、他人に迷惑かけていい!そりゃ本末転倒です。
この男性が悪いわけじゃなく、これは日本社会の悪い常識のせいです。日本では約束の時間には1分1秒遅れてはいけないんです。私が昔サラリーマンをやっていた会社では新卒が始業時間30分前にきていました。絶対に遅れないために。ある企業では仕事に遅れると罰金があったり、ボーナスが減額されるそうです。
ベトナムでは多少の遅れでは誰も怒ったりしません(日系企業は例外ですが)。さすがに約束の時間から30分とか待たされれば問題になりますが、±10分くらいの遅れ&フライングなら許されます。
なぜなら、そのくらいの誤差でビジネスの成果が変わることはほとんどないからです。
2.休日休めない、深夜まで働く
日本では休日出勤、深夜残業って当たり前にありますよね。場合によってはサービス残業なんていって報酬も出ない。これ、大分ヤバイです。
長く働くこと。これは必ずしも悪いことではないです。どんなスキルでもプロになるまでには10,000時間が必要とかって言いますね。なので、自分の意思で「早く成長するんだー!」ってやつはなんにも言われなくても土日で勉強したり、深夜まで練習したりするわけですよね。
でも、問題は自分の意思ではない休日出勤や残業。たまにならあり得ますが、ぶっちゃけ、いつもそんなことしないと成り立たない会社は終わってます。休日出勤や残業代が出ないなんて論外。日本には仕事が終わっているけど、周りが帰らないから残業している人も多いんですけどね。
ベトナムでは色々な要因があるのですが、残業はほぼしないし、ましてや休日出勤なんてほとんどしないです。前に仕事の締め切り前にどーしても、残業が必要になったときに残業代出すからと言ったら「それでも残業したくない」と言われたことがあるくらいです。
3.育児をすることが会社での立場で不利に働く
まずですね。日本はまだまだ女性マネージャーが少ない。ベトナムは肌感覚ですが、40%くらいのマネージャーが女性だったりします。僕が前に一緒にしていたローカル企業は半数以上が女性マネージャーだったりします。そして驚くべきことに彼女たちは結婚して妊娠して、こどもを生んでもマネージャーなんです。
仕事で成果が出せる人材は育児を挟んだとしても仕事で重要なポジションを任せる、仕事の仕方はフレキシブルに自宅からリモートでも時短勤務でもいい
みたいなノリがありますね。そこそこ大きなベトナムのある会社の女性副社長は、毎日必ず夕方5時に帰宅してこどもの面倒を見て、仕事があったらその後やるんだと言っていました。深夜にも仕事はしていますが、彼女の場合は完全に自分の意思で、しかも自宅なので健全です。
それを理解してくれる環境があるのがすげーなー。と感じましたね。
こんな感じで日本から離れると、日本でアタリマエのことが全然ちがうじゃん。ていうことが良くあります。もちろん良いこともたくさんあるんですけどね。
時間で生産性が変わる時代じゃない、多様な人生や価値観を受け入れたほうがいい時代です。本質的に良い考え方を採用してビジネスできたらステキだな−と僕は思います。