スタートアップとは、とてつもなく不確実な状態で新しい製品やサービスを創り出さなければならない人的組織である。『リーン・スタートアップ
』
今更ながら『リーン・スタートアップ』を読みました。
数年前に話題になった本です。
よんだ理由は2つあります。ひとつはスタートアップの仕事の仕方、プロジェクトの進め方っていうのは特殊なものです。僕自身今はスタートアップチームの立ち上げに加わっていることもあり読んでみようと思いました。もうひとつの理由はこの本が発売された当時はスマホが導入されてきたタイミングとかで市場が立ち上がるタイミングでした。その混沌としたサービス乱立期っていうのが今のベトナム市場にすごく似ていると思って何か勉強になればと思ったのです。
リーンスタートアップでは最小限の労力と最小限のコストでMVP(Minimum Viable Product)を作り市場でテストして、市場から学んで(リーン)いって、必要であれば方向転換をして事業を最適化していくということが書かれていました。
スタートアップは持続的に製品を作ってテストするべし
一番のポイントは、どのような業界であれスタートアップは大きな実験だと考えることだ。「この製品を作れるか」と自問したのでは駄目。いまは、人間が思いつける製品ならまずまちがいなく作れる時代だ。問うべきなのは「この製品は作るべきか」であり「このような製品やサービスを中心に持続可能な事業が構築できるか」である。『リーン・スタートアップ
』
一番、本著で学びになったのはここですね。
たしかにみんな、完璧な製品やサービスを作ることに着眼しすぎて、そのたった1つのサービスがこけたら時間的にもお金的にも終わり!っていう状況に陥りがちですが、これはすごく危険なことです。
シリコンバレーでよく言われる言葉に「会議室で好評なアイデアほど、市場で不評になるもの」というものがあります。完璧なロジックでじっくり時間をかけて作り上げられた製品・サービスほど失敗しやすいということなんですが、たしかに、
・時間をかけすぎて市場のニーズが変わってしまう
・完璧なプランすぎて途中で方向転換できない
みたいな事象が起きてしまうことはスタートアップあるあるなんですよね。それよりも
・スピーディに今のニーズに応えるフットワークの軽さ
・不完全なプランで良いからビジネスを作りながら最適化する柔軟性
みたいなものがスタートアップには必要なんですね。
そうすれば、持続的に製品を作って市場でテストをしながら製品を最適化することができるということです。
ベトナムでもこの点は活用できると思います。ベトナム市場っていうのはまだまだ未成熟なのでしっかりしたサービスはなかったりします。なので仮説を立てて、サービスをバンバン売っていく、テストしてダメだったら最適化して、それでもダメなら別のことをやるんだ。くらいのフットワークの軽さと行動力で動かないと市場は取れない気がしています。