僕は東南アジアで働いています。もともと海外就職とかグローバルに活躍する、みたいなことに興味があったのですが、日本から離れる踏ん切りはつかないという人間でした。そんな僕が今、思うこと。
それは、20代、30代での海外就業経験は、間違いなく人生の糧になるし、人生を豊かにする!ということです。
そんなの人によって違うっしょ!と思うあなたも1回僕の話を聞いてみてください。価値観は人によって違いますし、日本に住んで生まれた土地から離れずに、地域に貢献して家族と一緒に一生を過ごすみたいな生き方も素晴らしいと思うので特に否定するつもりはありませんが、僕の主張は曲げるつもりはありません。その理由を説明していきましょう。
心の地図が広がる
インターネット技術の発展で世界は狭くなっています。海外の情報はYOUTUBEでも、ブログでも見ることはできると思います。でも、心理的距離は実は遠いままだということにみんな気がついていません。海外に観光に行くことはお金を払えばたやすいでしょうが、人生の一定期間を海外で過ごすとか、留学しよう、転職を海外でしよう、みたいに何かアクションを起こそうとしたときに日本国内の選択肢と同列に海外を並べることができない場合が多いです。
でも、一度海外に住んで、働くと「なんだ、海外で働くって意外に俺(私)でもいけるじゃん!」となる人が圧倒的に多いはずです。それを知らないのはもったいないです。
僕は今では中国でも、ミャンマーでもバングラデシュでも仕事があるとわかったら、その地に移住して生活することになんの抵抗もないです。
そうなるとですね。いろいろ自分のやりたいことが実現できるんです。
ー 日本とさほど変わらないクオリティのモノ・サービスを3分の1の価格で入手したい。
ー 給料を月給30万円取って20万円を自由に使う生活。
ー 働きながら英語をマスターしたい。
ー ワークライフバランスを重視した生活がしたい。
僕は今ベトナムハノイでITの仕事をしていますが、
物価は日本の3分の1です。たしかにクオリティは多少さがるものがありますが、致命的に悪いものは少ないと感じます。月給は日本と同じです。なんでかというと日本の相場と同じ仕事を取っているからです。そして、生活費は割りと贅沢しても月10万くらい(もちろん家賃込み)なので、給料の半分以上が自由に使えるお金として残ります。
そして、スキルアップの部分では英語は大きいです。僕は海外で働いていますが実は英語がそこまでうまくありません(でも仕事できています)片言でもアジア人はそんなの気にしないです。うまく伝わればそれでいい!なので、日々英語を勉強しながら仕事をしています。
そして、ワークライフバランス。これは超重要だなと思っています。今僕は、8:30~17:30しか働きません!他の時間は人とあったり本を読んで勉強したりと。超ストレスレスな生活です。
ワークライフバランスってすげえと実感
ワークライフバランスについては小室淑恵さんなんかがメリットを語っていますが、間違いなく重要視すべきです。僕は日本にいるときは平日はまず深夜まで働き、土日も仕事で潰すことがたまにありました。それでもみんな同じように頑張ってるし、自分にプラスになるんだと思ってがんばってきました。
でも、ベトナムに来て仕事をしてからその考え方は180度変わりました。
仕事ばっかりしているから成長しないんだ。
上に書いた通り僕は今8;30~17:30の勤務しかしていません。なんでかというと
ベトナム人社員が帰ってしまうから
1人残っていても生産的な仕事ができません。でもですね。こうなると大きな変化を否が応でも理解します。まずは、「1に効率、2に効率、3に効率」という考え方が芽生え、無駄なことをしなくなります。タスクのプライオリティを超重要視して、今日しなくていい仕事は絶対に今日しませんし、目的設定ができていないMTGとかは絶対しません。とにかく、定時で仕事を終わらせるために必死でやると、
定時で仕事は終わるんだ。
ということがわかります。優先順位設定と効率化を意識して制限時間内に終わらせる、この縛りがあれば全然、定時上がりできます。日本で深夜まで働いていた日々はなんだったのか・・・成長を感じました。日本の職場には夜遅くまで働いてないと怠け者みたいな空気があってそのせいでみんなが夜遅くまで働いていたんじゃないの?と思っています。
毎日、誰かと食事にいけるし、平日に自分のやりたいこともできる!
仕事が早く終わればあとの時間は自分の好きに使って良いのです。なので、読書をして過ごしてもいいですし、人と会ってもいいです。人と会うのは自分にない価値観や考え方、経験を知ることができるので非常に勉強になります。日本だったら毎日はできなかったなあと思います。リラックスに使ってもいいです。平日の夜にジムに行って、マッサージにいくみたいな贅沢もときどきですがしています。笑
日本のあたりまえは、あたりまえじゃない!
この気付きは自分にとって革命的でしたね。
世界中どの国のITベンダーや技術者であっても、仕様通りにしか作らないし、契約書に書かれている範囲でしか働かない。仕様書に洩れや矛盾があったり、契約書がペラペラだったりすると、たちまち悲惨な品質の成果物を検収しなければならなくなる。
それに対して、日本の下請けITベンダーが作るソフトウエアモジュールの品質は素晴らしい。客の要件定義が曖昧で、仕様に多少甘い点があったとしても、今までの経験を生かし、それこそ行間を読んで、何とか作ってくれる。ムチャな要求でも「何とかして」と言えば、契約書に無いことまでやってくれる。結果、客に納品するシステムは十分な出来。まさに「ジャパン・クオリティ」である。「日本のソフトウエア品質は世界一」という事実と、その非常識
ITの仕事の話で申し訳ないのですが、噛み砕くと、お客さんのわがままに付き合うのが日本人のビジネスマンの美徳みたいな常識わかりますかね? システム開発の現場ではお客さんがAという機能を作って。と依頼してきて実際にAという機能を提出すると「あ、AにBとCも追加しておいてくれる?そっちの方が使いやすい。」みたいなことを言ってくることがあるんですね。
例えるならば、キッチンが1つの2世帯住宅を作ってと言っていたお客さんが「2世帯住宅ならキッチンはやっぱり2つだね。」と家ができてから要望を言ってくるみたいな感じです。かなり極端なたとえですが。笑
お客さんは神様なんて言っているのは日本だけ。
お金はもらっていますがね、こちらはサービスなり、モノなりを提供しているのでお金を払っている人が神様になる道理は本当はないのです。それなのに、無理な要求が通ると思っているお客さんはとても多いです。(もちろん、ちゃんとわかってくれているお客さんもいます)
なので、提供側はクライアント側に対して、不利な立場になることが非常に多いのが日本のビジネスです。それが非常識なんだというのは海外に出てきてから理解しました。
お客さんを神様に祭りあげなくてもグローバルで経済は回るんだ。
それを知っている今の僕は神様きどりになるお客さんはお断りするようになりました。そういうお客さんに付き合うことは社員を不幸にしますし、他のお客さんにシワ寄せがいって本来提供すべき価値まで下げてしまうことになりかねません。しかし、このやり方でどんどんシステム開発の案件が増えて売上は上がっております。
これは日本にいたら気づかなかっただろうなー。という大きなポイントです。
まだ日本で消耗しているの?まとめ
海外に出てくると新しい視野を持って考えられるようになる=成長できる。そして、日本の不条理な当たり前に縛られずに生きていけるようになる。という感じで今日は締めさせていただきます。